はじめまして、
私は、家具の産地として有名な広島県、府中市の近くが出身地ということがあり、
私の父親は家具の装飾を手彫りで彫刻する職人でした。
昔はアール・デコの装飾などの物も手作業で行われていたのですが今では機械で大量に加工もできるようになりましたが、
今ではそもそもそういった家具よりもシンプルな物が主流ですし職人としての需要も徐々に少なくなっているような気がします。
府中家具も`婚礼家具’の産地として全国的にも有名になったのですが、
この`婚礼家具’というのも今ではあまり聞かない言葉です。
当時のイケイケな職人さんも今では退職され技術の継承、存続が課題となっているようです。
ではその府中家具について少しご説明させていただきます。
広島県府中市、江戸時代から始まった手工業から発展し、
特に着物から小道具を大切にしまえる婚礼家具は日本の高度経済成長期に全国で大ヒットしました。
技術のうえでも第一人者として自他ともに認める産地として有名になっていきます。
昭和30年から始まった全国市場ヘの登竜門である全国優良家具展への出店が、全国に一躍府中家具の名がとどろいたきっかけとなっています。
そんな府中家具ですが、中でも桐材で作る箪笥は特に有名です。
天然の木材は季節ごとに収縮、膨張を繰り返す物なので引き出しの出し入れの際に硬くなったりしてしまうのですが、
組み上げる際に膨張、収縮のあそびをもたせて組み上げることができる専門の職人さんや、
仕上げの塗装にも木材の特性を活かし、調湿をしたり、印象を変えたりと経験の中で培われた技術が沢山生きてます。
長くなってしまいそうなので今日はこの辺にしたいと思います。
続いては私がなぜ府中家具を販売することになっていったのかをお話できればと思います。